海洋精神

海の美しさ

 海には信じられないほど様々な雰囲気が含まれています。静かな海は美しい女性のようです。そして浜辺の砂は眩しいくらいの美しさと平和の絹のようです。しかしそれが海が与えてくれる全てではありません。少し風が吹くと海は踊りはじめます。少しだけです。どのようなバレリーナや踊り子といえども海の踊りとは決して比べようがありません。踊り子は小さな限られた舞台の上で踊るだけですが、海は際限もなく踊るのです。その踊りの舞台には際限がありません。海では鳥が飛びまわります。飛んできてはまた飛び去り、止まったり羽ばたいたり、すべてが様々に異なる形をして飛びますが、すべて調和がとれています。カモメがやってきて歌を歌い、美しい調和ある動きをします。時々このような美しい光景が、巨大な鯨が水の中から飛び上がってくることによる突然の火山の爆発のような動きによって劇的に変化します。水しぶきが輝き光を反射させます。これも信じられないほどの美しさです。それほど多くの変化と様々な動きがあります。


 海が腹を立てる時には、あたかも「誰でも自分の方向に向かって来る者は呑み込んでやるぞ」と言っているかのごとく威厳と力を示します。海はそこに浮かんでいるすべてのものを呑み込むことができるのです。


 普通の場合、高速の船は静かな海をあたかも絹のハイウェイのように美しく走ります。しかし、一度波が怒り狂って高波のしぶきを上げる時には、その船も無力となります。波が高まれば、船は「はい、はい」と答えるしかありません。波が突然下に落ちれば、その船もまたそれに従うのみです。なぜならば自然は最も強力であり、海は「あなた方は私の言うことを聞け。ここに私がいる」と言っているからです。このような理由で、海を愛する人は男も女も高慢になったり、傲慢になったりすることができません。そのような自然の圧倒的な力の前で、いかに謙遜になるかを知らなければなりません。

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